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はい、私の小説のお相手君は簡単に告白ができません!
クールすぎて言いにくかったり。
無口で何考えてるかわからなかったり。
天然過ぎて冗談にしか聞こえなくなりそうだったり。
恋愛という物にうとかったり。
そもそも恋愛するのかこの人!?って感じだったり。

というより、命がけで戦ってますので普通の恋愛が出来ません!
ひょんな事でお互い相思相愛になるぐらいの事です。

ということで、全員現代風の名前に変えて普通の告白したらどうなるのでしょうか?

そんなの貴様で考えろっと言われる前にさっさと書いてみます。

という事で、今回はそら君の場合です。


私立ラグナノール学園。
その屋上にサボり魔はいる…。

「またサボり?」

そうやって話しかけるのが日常。

「…お前もな」

こんな話し方でも、結構綺麗な女の子。
歳だって同じ、…俺より身長高いのが気に入らない。

昔からそうだった、俺より喧嘩は強いし、サボり魔のくせに頭はいい。
美人だからかなりモテる、しかし冷たすぎて誰も近寄れない。

15歳、高校一年生、それが創錬零羅(そうれんれいら)
今更だけど、俺は星神そら、そらは漢字の空じゃなくてひらがなのそら。
歳同じ、つまり俺も15歳の高一。

まぁ、捨て子だったから年齢あってるか知らないけどね。

それに、同じ年齢扱いされた事は周りからも一度も無い。

だって、零羅と俺じゃ身長差がありすぎる!

俺は高一なのに152cm、それに対して零羅は…170cm!
約20cm差はかなり痛い…。
男にしては俺は小さいし、女にしてはでかい零羅。
並んで歩くと大抵弟扱い、中1扱い、酷いときは小学生!

俺と零羅は幼馴染、後は風奏翼(かざかなでつばさ)がいればお馴染みメンツ。
小さい頃からいつも三人、ちび二人にでか一人の凸凹メンツ。
翼が俺より2cm小さいのはせめてもの救い。
まぁ、一応女だしね、『オレ』とか言うけど…。
零羅の兄の創錬水戸(そうれんみと)さんと、彼女の如月飛鳥(きさらぎあすか)さん。
この二人も入れればまさに完璧だ。


「…で、何のようだ?」

突然聞かれて我に返った。
説明と言う名の回想に浸ってたせいなんだけど…。

「別に、何か授業受ける気にならなかっただけ!」

俺はいつもそう。
本当は、会いに来てるだけ。
行きも帰りも零羅と一緒だし、昼食う時も一緒。
だけど、二人きりじゃない。翼がいる。いつもいる。

俺は零羅が好き、もう何年も前から。
でも、今の関係で十分なんだ、何も自分から崩す事無い。
今でも、十分…満足なんだ。

零羅の隣に寝転ぶ、そうすれば、零羅と同じ景色が見れる。
いつもは身長差で全く違う見え方だけど、寝転んでしまえば変わらない。

ゆっくりゆっくり、雲がのんびりと流れていく。俺と同じ名前を持つ場所で。


時間がとてもゆっくりだった。



「……きろ、…起きろ!」

頭に激痛が走った。

思いっきり殴られたのに気付くのに時間はかからなかった。
もう少しましな起こし方してくれればいいのにと思う。

「たく、ガキは家で寝ろ…」
「同い年じゃん!」
「………」

今の沈黙の間、俺は思いっきり睨まれていた…。


「どうせ、零羅からすれば俺は弟なんだよな…」

つい、思った事が口から出た。
言った言葉が戻ってくる事も無く、どれだけ小さな言葉でも聞き逃さない零羅の耳に届いてしまった。
集中すれば、どんな言葉も簡単に聞こえるらしい。

「どういう意味だ?」

やっぱり聞き返された…。

「そのまんまの意味!」

もうやけになった…!

零羅は静かに俺の目を見るだけだった。
吸い込まれそうな…紅い瞳で。

怒ってる…ってことかぁ。
どうしよう…かな。

「……チッ」

舌打ちされた、同時に視線も逸らされた。
普段の太陽のような淡いオレンジの瞳に戻っていく。
少しほっとした、あの目は苦手だ、ぞっとする。

「…ゴメン」

ぽつりと言った、これで十分だ。
零羅なら、聞こえてる。

零羅が立ち上がった。俺は座ったまま見上げる。普段よりも差が開く。
ただでさえ小さい俺が座って、ただでさえ大きい零羅が立ってるんだから。

校舎に戻るのかな…ぐらいに考えていた。
けれど、逆方向に歩き出した。
それは…柵のある方向。

景色でも、見るのかな?

柵に手をかけて、乗り越えて、身を乗り出して……!?

「何してんだよ!!!」


「男なら、女一人ぐらい助けられるだろ?」

不適な笑みを浮かべて、こちらを見る。
視線は再び外へ、柵から手を離す。

俺はもう走り出してる。

後方へ倒れていく。




「冗談キツイって…本当に…」
「悪かったって言ってるだろ…」

今まさに死にたいぐらいだ。俺が慰められてる…。
思いっきり泣いている…本当に恥ずかしい。

結局手は届かなかったし、想定してたかのように綺麗に後ろに一回りすると…。
あっさり校舎の端に片手をかけて俺に片手を伸ばしてきた。
もちろん、不適な笑みで一言。

「なんてな…♪」

引き上げてすぐに次から次へとボロボロ涙は出てくるし。
驚いた零羅が慌てて慰めてくれるし。
結局屋上で座り込んで、零羅の肩にもたれかかっている。

普通こういうのは男がするもんだよ…。

「お前見てるとほっとけない…」

ポツリと言われた。
何だか嬉しくない。

「普通俺が言うよね…」
「そうか…?」
「男なのに零羅より弱いし、からかわれるし、やっぱり弟扱いだし」
「そういうつもりじゃ…」

「じゃあ何さ…」

下から眺めないと零羅の顔さえ見えない、決して俺から見下ろせない。
立場がまるで逆、なんだか情けなくなる。

溜息が一つ、俺のものじゃない。

「お前、勘違いしてるだろ…」
「何を?」

まだ目はうるうる、そんな目で零羅を見上げる。
何だか困った顔に見える。
そう思ったら、俺の頭に零羅の頭がもたれかかる。

「別に弱くない、からかってもいない」
「そうなの?」
「お前はむしろ強いよ」
「そんな事無いよ」

「強い、私よりもずっと、お前がいるから私が寄りかかっていられるように」

寄りかかってるのは俺じゃないかな?
今の状況で行くと、零羅の言うことは間違っている。

めったに見せない微笑み程度のとっておきの笑顔、それが今目の前にある。


「傍にいてくれるだけで、私は…」

突然そっぽを向いて口を手で押さえた。
…? それって…続きは?
覗き込むと、少々赤みを帯びている。
瞳じゃ無くて、頬に。


「忘れろ…」

そう言って俺を振り払って立ち上がった。

「ちょっと待って…」

スタスタ扉に歩いていく。
今なら、今しか…。

「零羅!!!」

立ち止まって、ゆっくり振り返る。
その顔はいつもの冷たい表情、にも見えるいつもの顔。

鼓動が早い、何にもしてなくても息が上がる。
さっきとは逆にこっちの顔が赤くなるのがわかる。
何だかまた涙が出てくる…何で。

「俺…」
「何だ?」

「俺零羅の事…」

黙って見てくる、逆に緊張する。
でも、今なら前を見て言える。


「零羅の事、好き、大好きだから!!!」

何で大好きって言ったんだろう、こういうのは逆に冗談に聞こえるのに。


ゼェゼェ何故か息が切れてる。
下を向いている、やっぱり恥ずかしい。

零羅が目の前にいるのにやっと気付いた。

零羅が俺より下の視線にいる事にも気付いた。
膝を付いている、目線を下げる為に…?

本日二度目の微笑み。

「そっか…、私もだ」



初めて上から見下ろした景色は、いつもと違って温かかった。
絶対出来ないんだろうなとも思っていた。

だけど、今こうして、思いっきり抱きしめてる。


でもやっぱり顔が真っ赤で、零羅には散々笑われたけど。

―――――――――――――――――――――――

うわー…全然普通に告白できてないです~(殴)
これにて一件落着!(してない)

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