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短編…?
本当はもしも死んだらシリーズにしたかったんですけど…。
殺せるような人が思いつかなかったので(あっ)

ということで、名前とかは無しです。

少年と少女的なものです、多分。

続きからどうぞ。

ある晴れた日、君は空へと消えていった。
何か起こる、そんな気は微塵も無かった。
いつも通りに君がいて、いつも通りに僕がいて。
そんな日になるはず…だったんだ。

「どうして…?」

君はここにはいない。
こんな見せ掛けだけの張りぼての十字架の下にはいない。
空へと昇って、消えていって…。
こんな寂しい森の中にはいない。
ぽつりと虚しく一つ佇むここにはいない。

空に消えた君へ。

どうして置いていくの?

まだ行かないで、寂しすぎるよ。

僕を一人にしないでよ。


今日も空を仰ぐ、君が消えた先を見つめている。
まだ一ヶ月、もう一年ぐらい経った気分。
どれだけ話しかけても、もう何も返ってこない。
言葉さえも、君さえも。

ある晴れた日に、君は何を思っていたの?
二人でこの森に出かけた、君は花を摘んだ。
そして何事も無く帰っていった。

数時間後、君の両親が泣きながら僕の家に来た。

「嘘だ…」

それしか言えなくて、涙さえ出なくて。

君は死んでなんかいない、空へと連れ去られたんだ。
だからこんな石の塊の下になんかいない。
君は生きてる、空に消えていって、その先で。
君は空で、僕は大地で。

何でこんなにも涙が出るんだろう。
君の葬式という名の行事の時も、一滴も出なかったのに。
どうしてここに来るとこんなに苦しいの?
ただ冷たくて、硬くて、見せ掛けだけの場所なのに。
どうして僕はこんな物に蹲って毎日泣いてるの?

僕は泣いてるの?

どうして?

君は生きてる、空の先で生きている。
悲しくない、生きてるんだ。
なのに…。

ねぇ神様。
返してよ。
連れて行ってよ。

あの子を返してよ。
僕を連れて行ってよ。


空に消えた君へ。

僕を迎えに着てよ。

悲しすぎるよ。

「ねぇ…、僕を…」




ある晴れすぎた日、空に昇る光が見えた。
誰もが見たその光は、悲しく儚く空に消えていった。

寂しい森の中に立つ一つの墓石。
その傍らには、少年が一人。

いつまでも、いつまでも。

寄り添っていたとか…。



Fin


元々は「空に消えた君へ」というBGM曲(?)からきてます。
One's様のサイトで聞けます、詩も見れます。
あくまで私が曲とタイトルが頭から離れなかったため出来たお話です。
One's様とは一切関係ありませんのでご注意を…。

「空のあの子を返して、地の僕を連れて行って」はそのままとってますが…。
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