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イーシェルティティの少年小話…ですかね?(聞くな)
短いお話って、結構深いお話だったり適当だったり…。

あまり深くないお話ですが続きからどうぞ(えっ)

 


――既に一本の大樹しかない世界は、もうすぐ終わりを迎えます――
――「あなたはこんな世界で幸せでしたか?」――
――その問いに答える暇も無く、世界は消えていきました――
――しかし、最期の瞬間、世界は今までで一番綺麗な輝きを放ちました――


「フェルー、このお話短くないか?」
一冊の本…というより、一枚の古びた紙。
たった一枚の紙に書かれた、たった四行の物語。
ブルベルは大分前から気になっていた。
何か意味はあるのか、それとも手抜きなのか。

「あ…それですか」

表情無く、フェルマーテが言った。
ブルベルは、あまりよくない物をひっぱり出したと直感。
紙切れを受け取ったフェルマーテの顔は、暗い。
「何か…見つけちゃ悪かったか?」
もそもそとした声で聞いてみる。
「いえ、僕があまり好きでは無いだけですよ」
「…その顔じゃ毛嫌い並みなんだけど」

溜息が一つ…。


「体験してきます? 今は忙しくないですし」
「うーん…、見た感じ結末がいいのか悪いのか」
悩むブルベルに、フェルマーテは一言。

「最期の瞬間をどう迎えたかを見ればわかりますよ」


結局ご遠慮したブルベル、見つけた場所に紙切れを返そうとした。

「あ、これ、ちょっと別の場所に保管するのでいいですよ」
にっこり、フェルマーテは言った。
ブルベルはちょっと複雑な顔で一言。

「フェルさ、このお話体験したんだろ」


「えぇ、そうですよ」

「フェルの感想は?」


「二度と見たくない…でしょうか?」

「そっか…わかった」

ブルベルはまた、上へ上へ、終わりの見えない本棚へと飛び立っていった。
フェルマーテはそれをしばらく眺めて、数少ない扉の一つを開ける。
フェルマーテの個人部屋、ベッドと机、それと同じ服しか入ってないクローゼット。
電気スタンドを付け、椅子に座り、紙切れを眺める。

色鉛筆で描かれた柔らかい絵。
さまざまな緑色を中心に描かれた絵、木と、その幹に小さく、少女と淡い光。
その上を黒い字が、細く、弱く、線を引いている。
裏はかなり古び色あせているのに、絵が描かれている表は綺麗なままだった。

右手で、淡い光の描いてある場所に触れる。

水滴が、一つ、二つ…。

「どうも、この絵は短時間見てるだけでも気分が悪いですね」

水滴が落ちた形跡は、跡形も無く、元通りの綺麗な絵。


引き出しを開け、ぐしゃっと言う音を無理やり立てて突っ込む。
次に見るときは、きっと折り目一つ無い綺麗な絵がまた現れるだろう。

溜息が、また一つ…。


その一瞬、一瞬目を瞑り、開いたときに見た光景は…。

描かれていた大樹…本物。

その幹には…描かれていた少女。


風がフェルマーテにぶつかるようにふくと、また景色はいつもの部屋。


「僕は…幸せでした、君がいて」


「管理人!!! 管理人がサボってどうするのよーーー!」
ラズベルの空気の読めない絶好調な怒声。
まだ少しぼやけた表情で、扉に向かう。

扉の前に立ち、一度止まる。

深呼吸を、一つ。

「はいはい、ラズベルはこれを理由にサボらないでくださいね?」
「う! ばれたか~…」

扉を開ければ、全員集合。


「はい! みなさん仕事仕事! サボってたら仕事増やしますよ!?」
「「いやだ!」」
「私はサボっていませんわ!?」
「…見苦しい」


あの紙切れの裏には、小さな字が書いてある。

――■■■■■■■■■の少女――

唯一、修正できなかった、一行。
黒く塗りつぶされた九文字。
丁寧に、一文字ずつ塗りつぶされた九つの文字。

何が書いてあったのかは、作者だけが知る。

絵は描いた人のみ修正できるのならば、字もまた書いた人のみ修正可能。
ただ、修正する気はさらさらないようだ。


終わりを迎えたこの世界、最期の瞬間輝いた理由。
それは、少女が最初で最後の心から笑った瞬間だという事を知る人は、

果たして何人いるのだろうか…。


Fin


~あとがき~
こんな話の予定はありませんでした!!!
このお話の内容は確かに哀しい内容ですがね…。
イーシェルティティが何故図書館しかなく、フェルが本を管理しているか。
途中からそれが分かるような話にしようと思って書いていたのですが…。

おかしいですね~?(いつもの事)

わかる人にはわかります、わからない場合は理解してくd(殴)

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